専利法実施細則、2024 年 1 月 20 日施行が決まる《特別版》【中国】【特許】【実施細則改正】
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Shangcheng Newsletter Vol.22(2023.12)専利法実施細則改正特別号
《改正特別版》
● 専利法実施細則、2024 年 1 月 20 日施行が決まる
中国専利法の第4次改正が施行されてから 2 年半が経過しましたが、かねてから注目されていた専利法実施細則の改正が 2023 年 12 月 11 日についに国務院で決定され、改正「専利法実施細則」が2024 年 1 月 20 日から施行されることになりました。
改正「専利法実施細則」は 149 項目の条項からなり、2 つの章が新設され、30 項の条項が追加され、52 項目の条項が改正されました。
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改正「専利法実施細則」の概要
今回の専利法実施細則(以下「細則」と略称する)の改正内容は多く、制度も大きく調整された。主な改正ポイントとしては次の内容があげられる。
① 特許権存続期限補償に関する規定を明確化:
発明特許に関して、特許権の付与過程において不合理な遅延が生じた場合の特許権期間の補償について、補償請求するための条件と補償期間の計算方法が具体的に規定された。
② 医薬品特許の期間補償に関する規定を明確化:
中国での上市承認を得た医薬品にかかる新薬関連特許に関して、新薬の上市承認審査に費やした期間の特許権存続期間補償について、今回の改正「細則」では、「新薬関連発明特許」の定義が明確になされた。また、特許権期間の補償について、補償請求するための条件、補償期間の計算方法、医薬品特許の特許権存続期間における保護範囲についても具体的に規定された。
③ 優先権の回復、優先権主張の追加・訂正、引用による補充制度の導入:特許協力条約
(PCT)及びパリ条約等に沿った優先権制度を整備するために、優先期間満了の日から2ヶ月以内に優先権の回復の請求ができる優先権回復制度、優先日から 16 ヶ月以内または出願日から 4ヶ月以内に優先権の追加又は訂正を請求できる優先権主張の追加・訂正制度が導入された。
また、優先権を主張して出願を提出してから 2ヶ月以内または所定の期限内に、特許請求の範囲または明細書に欠落した内容を優先権の内容に基づいて補充するという引用による補充制度も新たに導入された。
④ 意匠に関する規定の明確化:
部分意匠の出願書類に対する要求や意匠の本国優先権を主張する場合の条件などが明確に規定された。また、ハーグ協定と整合させるため、意匠の国際登録出願の特別規定に関する章を新設し、意匠の国際出願が国内における手続でどのように扱われるか等について詳細な規定が設けられた。
⑤ 職務発明の奨励金及び報酬について:
職務発明の報酬の具体的な計算方法が削除され、「中華人民共和国化学技術成果転化促進法」に準じることと規定された。
⑥ 信義誠実の原則について:
信義誠実の原則に基づき、専利出願は真の発明創造活動を基礎としなければならず、改ざんしてはならないという条項が新設された。当該条項が新設されたことによって、拒絶査定や無効理由の法的根拠が明確なものとなった。
⑦ 遅延審査請求について:
遅延審査請求が正式に実施細則に導入された。
なお、手続上、改正「細則」施行後、特に気を付けなければならない点は以下のとおりだ。
① 電子送付書類についての 15 日後の受領推定の廃止:
電子送付された各種書類については、15 日後の受領推定が廃止される。しかし、郵送された書類については依然として 15 日後の受領推定が適用される。
② 復審請求する権利の回復:
復審請求期間内に復審請求を提出することができなかった場合、復審請求期間が満了した日から 2 ヶ月以内に復審請求する権利の回復を請求することができることとなった。
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今回の「細則」の改正は、制度面から大きな調整が行われました。年明け 2024 年 1 月 10 日頃に発行予定の弊所 Newsletter では、今回の「細則」改正のより詳しい内容や経過措置を紹介したいと思います。
また、「細則」の改正に伴い、「審査指南」も改正され、2024 年 1 月 20 日より施行される予定です。「審査指南」の改正ポイントも弊所 Newsletter を通じてご紹介したいと考えております。
※巻末に、2024 年の中国祝祭日カレンダーを添付させていただきます。来年も何卒よろしくお願いいたします。