中華人民共和国商標法(2019年11月1日施行・第4回改正法)

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中華人民共和国商標法(第4次改正)

第1章 総則

第1条 商標管理を強化し、商標専用権を保護し、生産者及び経営者に商品と役務の品質を保証させることを促し、商標の信用を維持し保護することにより、消費者と生産者及び経営者の利益を保障し、社会主義市場経済の発展を促進することを目的として本法を制定する。

 

第2条 国務院工商行政管理部門商標局は、全国の商標登録及び管理業務を主管する。

国務院工商行政管理部門は、商標評審委員会を設置し、商標争議に係る事項の処理の責任を負う。

 

第3条 商標局の審査を経て登録された商標を登録商標とし、登録商標は、商品商標、役務商標、団体商標及び証明商標を含む。商標権者は商標専用権を有し、法律による保護を受ける。

この法律でいう団体商標とは、団体、協会又はその他の組織の名義で登録され、当該組織の構成員の商業活動における使用に供され、使用者が当該組織の構成員資格を有することを示す標章をいう。

この法律でいう証明商標とは、ある種の商品又は役務に対して監督能力を有する組織により管理され、且つ当該組織以外の事業体又は個人により当該商品又は役務について使用され、当該商品又は役務の原産地、原材料、製造方法、品質又はその他の特定の品質を証明するために用いられる標章をいう。

団体商標、証明商標の登録、管理に関する特殊事項は、国務院工商行政管理部門により規定される。

 

第4条 自然人、法人又はその他の組織が、生産経営活動において、その商品又は役務について商標専用権を取得する必要がある場合には、商標局に商標登録出願をしなければならない。使用を目的としない悪意のある商標登録出願は拒絶されなければならない。

この法律の商品商標に関する規定は、役務商標に適用する。

 

第5条 二以上の自然人、法人又はその他の組織は、共同で商標局に対し同一の商標の登録出願をし、共同で当該商標権を所有及び行使することができる。

 

第6条 法律、行政法規が登録商標を使用すべきと定めた商品については、商標登録出願をしなければならない。登録を受けていないものは、市場で販売することができない。

 

第7条 商標の登録出願及び使用は、誠実信用の原則に従わなければならない。

商標を使用する者は、その商標を使用する商品の品質に責任を負わなければならない。各級の工商行政管理部門は、商標管理によって、消費者を欺瞞する行為を制止しなければならない。

 

第8条 自然人、法人又はその他の組織の商品を他人の商品と区別することができる文字、図形、アルファベット、数字、立体形状、色彩の組合せ及び音声等、並びにこれらの要素の組合せを含む標章は、すべて商標として登録出願することができる。

 

第9条 登録出願に係る商標は、顕著な特徴を有し、容易に識別でき、かつ他人が先に取得した合法的権利と抵触してはならない。

商標権者は、「登録商標」又はレジスターマークの表示をする権利を有する。

 

第10条 次に掲げる標章は、商標として使用してはならない。

(一)中華人民共和国の国名、国旗、国章、国歌、軍旗、軍章、軍歌、勲章等と同一又は類似するもの、及び中央国家機関の名称、標識、所在地の特定地名又は標識的建築物の名称若しくは図形と同一のもの。

(二)外国の国名、国旗、国章、軍旗等と同一又は類似するもの。ただし、当該国政府の許諾を得ている場合を除く。

(三)各国政府間の国際組織の名称、旗、徽章等と同一又は類似するもの。ただし、当該組織の許諾を得ている場合、又は公衆に誤認を生じさせない場合を除く。

(四)実施管理し保証することを表す公式標章又は検査印と同一又は類似するもの。ただし、その権利を得ている場合は除く。

(五)「赤十字」、「赤新月」の名称、標章と同一又は類似するもの。

(六)民族差別的な性質を帯びたもの。

(七)欺瞞性を帯び、商品の品質等の特徴又は産地について公衆に誤認を生じさせやすいもの。

(八)社会主義の道徳、風習を害し、又はその他の不良な影響を及ぼすもの。

県級以上の行政区画の地名又は公衆に知られている外国地名は、商標とすることができない。ただし、その地名が別の意味を持つ場合、又は団体商標、証明商標の一部である場合を除く。地名を使用している既に登録された商標は、引き続き有効とする。

 

第11条 次に掲げる標章は、商標として登録することができない。

(一)その商品の普通名称、図形、規格のみからなるもの。

(二)商品の品質、主要原材料、効能、用途、重量、数量及びその他の特徴を直接表示したにすぎないもの。

(三)その他の顕著な特徴に欠けるもの。

前項に掲げる標章であっても、使用を経て顕著な特徴を有し、かつ容易に識別可能なものとなったものは、商標として登録することができる。

 

第12条 立体標章として登録出願された商標が、単に商品そのものの性質により生じた形状、技術的効果を得るために必要な商品形状、又は商品に実質的な価値を備えさせるための形状のみからなるときは、これを登録してはならない。

 

第13条 関連する公衆に熟知されている商標について、所有者がその権利を侵害されたと判断したときは、本法の規定に基づいて馳名商標の保護を請求することができる。

同一又は類似の商品について登録出願した商標が、中国で登録されていない他人の馳名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、容易に混同を生じさせるときは、それを登録せず、且つその使用を禁止する。

同一又は類似しない商品について登録出願した商標が、中国で既に登録されている他人の馳名商標を複製、模倣又は翻訳したものであって、公衆に誤認させ、当該馳名商標権利者の利益に損害を与え得るときは、それを登録せず、且つその使用を禁止する。

 

第14条 馳名商標は、当事者の請求により、商標に係る事件の処理において認定が必要な事実として認定を行わなければならない。馳名商標の認定には、以下の要素を考慮しなければならない。

(一)関連公衆の当該商標に対する認知度。

(二)当該商標の持続的な使用期間。

(三)当該商標のあらゆる宣伝業務の持続期間、程度及び地理的範囲。

(四)当該商標が馳名商標として保護された記録。

(五)当該商標が馳名であることのその他の要素。

商標登録の審査、工商行政管理部門による商標法違反事件の摘発過程において、当事者が本法第13条の規定により権利を主張した場合、商標局は、事件の審査、処理の必要性に応じて、商標の馳名状況について認定をすることができる。

商標争議の処理過程において、当事者が本法第13条の規定により権利を主張した場合、商標評審委員会は、事件処理の必要性に応じて、商標の馳名状況について認定することができる。

商標に係る民事、行政事件の審理過程において、当事者が本法第13条の規定により権利を主張した場合、最高人民法院が指定した人民法院は、事件審理の必要性に応じて、商標の馳名状況について認定することができる。

生産、経営者は、「馳名商標」の表示を商品、商品包装若しくは容器に使用したり、又は広告宣伝、展示及びその他の商業活動に使用したりしてはならない。

 

第15条 委任なく代理人又は代表者が自らの名義により被代理人又は被代表者の商標を登録し、被代理人又は被代表者が異議を申し立てたときは、その登録をせず、且つその使用を禁止する。

同一又は類似の商品について登録出願された商標が、他人により先使用されている未登録商標と同一又は類似であり、出願人が、当該他人と前項の規定以外の契約、業務関係又はその他の関係を有することにより、当該他人の商標の存在を明らかに知っている場合であって、当該他人が異議を申し立てたときは、それを登録しない。

 

第16条 商標が商品の地理的表示を含む場合であって、当該商品が当該表示に示された地域に由来するものでなく、公衆に誤認させるときは、それを登録せず、且つその使用を禁止する。ただし、既に善意で登録されたものについては、引き続き有効とする。

前項にいう地理的表示とは、ある商品がある地域に由来することを示し、当該商品の特定の品質、信用又はその他の特徴が、主に当該地域の自然的要素又は人文的要素によって決定される表示をいう。

 

第17条 外国人又は外国企業が中国に商標登録出願をするときは、その所属国が中華人民共和国と締結した協定又は共同で参加した国際条約に基づいて処理するか、又は相互主義の原則により処理しなければならない。

 

第18条 商標登録出願をし、又はその他の商標関連事項の手続きをするときは、自ら手続きすることも、法に基づいて設立された商標代理機構に委託して手続きすることもできる。

外国人又は外国企業が中国において商標登録出願をし、及びその他の商標関連事項の手続きをするときは、法に基づいて設立された商標代理機構に委託しなければならない。

 

第19条 商標代理機構は、誠実信用の原則に従い、法律・行政法規を遵守し、被代理人の委託に基づいて商標登録出願又はその他の商標関連事項の手続きをしなければならない。代理過程において知り得た被代理人の営業秘密に対しては守秘義務を負う。

委託人が登録出願する商標に、本法に規定された不登録事由があり得るときは、商標代理機構は、委託人に明確に告知しなければならない。

商標代理機構は、委託人の登録出願する商標が本法第4条、第15条及び第32条に規定する事由に該当することを知っているとき、又は知るべきであるときは、その委託を受けてはならない。

商標代理機構は、その代理業務に対して商標登録出願をする場合を除き、その他の商標の登録出願をしてはならない。

 

第20条 商標代理業界組織は、定款の規定により会員の入会条件を厳格に実行し、業界の自律規範に違反した会員に対して懲戒を実施しなければならない。商標代理業界組織は、入会会員及び会員への懲戒状況を遅滞なく社会へ公表しなければならない。

 

第21条 商標の国際登録は、中華人民共和国が締結又は加盟した関連の国際条約で確立された制度に従うものとし、具体的な規則は国務院が規定する。

 

第2章 商標登録の出願

第22条 商標登録出願人は、定められた商品分類表に基づき商標を使用する商品区分及び商品名を記入し、登録出願しなければならない。

商標登録出願人は、一つの出願において、複数の区分の商品について同一の商標を登録出願することができる。

商標登録出願の関連書類は、書面又は電子データにより提出することができる。

 

第23条 登録商標について、認められた使用範囲以外の商品において商標専用権を取得する必要があるときは、別途の登録出願をしなければならない。

 

第24条 登録商標について、その標章を変更する必要があるときは、新規に登録出願をしなければならない。

 

第25条 商標登録出願人は、その商標を外国で初めて登録出願をした日から6ヶ月以内に中国で同一商品について同一の商標登録出願をするときは、当該外国と中国が締結した協定又は共同で参加した国際条約に基づいて、又は相互に承認している優先権の原則に基づいて優先権を享受することができる。

前項の規定により優先権を主張するときは、商標登録出願をする時に書面による声明を行い、且つ3ヶ月以内に最初の出願に係る商標登録出願書類の副本を提出しなければならない。書面による声明を提出していないとき、又は期間内に商標登録出願書類の副本を提出しないときは、優先権を主張しないものとみなす。

 

第26条 中国政府が主催又は承認した国際展示会に展示した商品に最初に使用された商標であって、かつ当該商品が展示された日から6ヶ月以内であるときは、当該商標の出願人は、優先権を享受することができる。

前項の規定により優先権を主張するときは、商標登録出願時に書面による声明を提出し、且つ3ヶ月以内に当該商品が展示された展示会の名称、展示された商品に当該商標が使用された証拠、出展期日等の証明書類を提出しなければならない。書面による声明を提出していないとき、又は期間内に証明書類を提出しないときは、優先権を主張しないものとみなす。

 

第27条 商標登録出願のために申告する事項及び提出する資料は、真実、正確、完全でなければならない。

 

第3章 商標登録の審査及び認可

第28条 登録出願に係る商標について、商標局は、商標登録出願書類を受領した日から9ヶ月以内に審査を完了するものとし、本法の関連規定を満たすときは、初歩査定を行い公告する。

 

第29条 審査過程において、商標局が、商標登録出願の内容に関して説明又は補正が必要と判断したときは、出願人に説明又は補正を要求することができる。出願人が説明又は補正を行わない場合も、商標局の審査決定に影響を及ぼさない。

 

第30条 登録出願に係る商標が、本法の関連規定を満たさないとき、又は他人の同一又は類似の商品について既に登録若しくは初歩査定された商標と同一又は類似であるときは、商標局は出願を拒絶し公告しない。

 

第31条 2人又は2人以上の商標登録出願人が、同一又は類似の商品について、同一又は類似の商標の登録出願をしたときは、先に出願された商標について初歩査定し公告する。同日の出願については、先に使用された商標について初歩査定し公告し、他の出願人による出願は拒絶し公告しない。

 

第32条 商標登録出願は、先に存在する他人の権利を侵害してはならない。他人が先に使用しており一定の影響力のある商標を不正な手段で抜け駆け登録してはならない。

 

第33条 初歩査定され公告された商標について、公告の日から3ヶ月以内に、本法第13条第2項及び第3項、第15条、第16条第1項、第30条、第31条、第32条の規定に違反していると先行権利者、利害関係者が判断したとき、又は本法第4条、第10条、第11条、第12条、第19条第4項の規定に違反していると何人が判断したときは、商標局に異議を申し立てることができる。公告期間を満了しても異議申立がなかったときは、登録を許可し、商標登録証を交付し公告する。

 

第34条 出願を拒絶し公告しない商標について、商標局は、商標登録出願人に書面で通知しなければならない。商標登録出願人に不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標評審委員会に不服審判を請求することができる。商標評審委員会は、請求を受けた日から9ヶ月以内に決定を下し、請求人に書面で通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、3ヶ月間延長することができる。当事者が商標評審委員会の決定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に人民法院に提訴することができる。

 

第35条 初歩査定され公告された商標に対して異議を申立てる場合、商標局は、異議申立人及び被異議申立人が陳述する事実及び理由を聴取し、調査をして事実を明らかにした後、公告期間満了日から12ヶ月以内に登録を許可するか否かの決定を下し、異議申立人及び被異議申立人に書面で通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、6ヶ月間延長することができる。

商標局が登録決定を下すときは、商標登録証を交付し公告する。異議申立人に不服があるときは、本法第44条、第45条の規定に基づいて、商標評審委員会に当該登録商標の無効宣告を請求することができる。

商標局が不登録決定を下し、被異議申立人に不服があるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標評審委員会に不服審判を請求することができる。商標評審委員会は、請求を受けた日から12ヶ月以内に不服審判決定を下し、且つ異議申立人及び被異議申立人に書面で通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、6ヶ月間延長することができる。被異議申立人が商標評審委員会の決定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に、人民法院に提訴することができる。人民法院は、異議申立人に対し、第三者として訴訟に参加することを通知しなければならない。

商標評審委員会は、前項の規定により不服審判を行う過程において、関連する先行権利の確定について、人民法院で審理中又は行政機関で処理中の別事件の結果を根拠としなければならないときは、審査を中止することができる。中止の原因が解消された後は、審査手続を再開しなければならない。

 

第36条 法定期間が満了しても、当事者が商標局による出願拒絶決定、不登録決定に対して不服審判を請求しないとき、又は商標評審委員会による不服審判決定に対して人民法院に提訴しないときは、出願拒絶決定、不登録決定又は不服審判決定が効力を生じる。

審査により異議が成立しないと決定され登録が許可された場合、商標登録出願人が取得する商標専用権の期間は、初歩査定の公告後3ヶ月が満了した日より起算する。当該商標の公告期間満了日から登録許可決定が下されるまでの間の、他人による同一又は類似の商品における当該商標と同一又は類似の標章の使用行為に対しては遡及効を有しない。ただし、当該使用者の悪意により商標権者に与えた損害は、賠償しなければならない。

 

第37条 商標登録出願と商標不服審判請求に対しては、遅滞なく審査を行わなければならない。

 

第38条 商標登録出願人又は商標権者が、商標の出願書類又は登録書類に明らかな誤りを発見したときは、訂正を請求することができる。商標局は、法律に基づき、職権の範囲内でそれを訂正し、当事者に通知する。

前項にいう誤りの訂正は、商標の出願書類又は登録書類の実質的な内容に関わるものではない。

 

第4章 登録商標の更新、変更、譲渡及び使用許諾

第39条 登録商標の有効期間は10年とし、当該商標の登録日から起算する。

 

第40条 登録商標の有効期間が満了し、継続して使用する必要があるときは、商標権者は、期間満了前の12ヶ月以内に規定に従って更新手続を行わなければならない。この期間に行うことができないときは、6ヶ月の延長期間を与えることができる。毎回の更新登録の有効期間は10年とし、当該登録商標の前回の有効期間満了日から起算する。期間が満了しても更新手続を行っていないときは、当該登録商標を取消す。

商標局は、更新登録した商標を公告しなければならない。

 

第41条 登録商標について、登録人の名義、住所又はその他の登録事項を変更する必要があるときは、変更申請をしなければならない。

 

第42条 登録商標を譲渡するときは、譲渡人と譲受人は譲渡契約を締結し、共同して商標局に申請しなければならない。譲受人は、当該登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない。

登録商標を譲渡するときは、商標権者は、同一商品について登録した類似する商標、又は類似する商品について登録した同一又は類似する商標を合わせて譲渡しなければならない。

混同を引き起こしやすい又はその他の悪影響を及ぼす譲渡について、商標局は許可せず、書面で申請人に通知し、理由を説明する。

登録商標の譲渡は、許可された後に公告される。譲受人は、公告日より商標専用権を有する。

 

第43条 商標権者は、商標使用許諾契約を締結することにより、他人が当該登録商標を使用することを許諾することができる。許諾者は、被許諾者が当該登録商標を使用する商品の品質を監督しなければならない。被許諾者は、当該登録商標を使用する商品の品質を保証しなければならない。

許諾を受けて他人の登録商標を使用するときは、当該登録商標を使用する商品に被許諾者の名称及び商品の原産地を明記しなければならない。

他人に当該登録商標の使用を許諾するときは、許諾者は当該商標使用許諾を商標局に届け出なければならず、商標局により公告する。商標使用許諾が届け出られていないときは、善意の第三者に対抗することができない。

 

第5章 登録商標の無効宣告

第44条 登録された商標が、本法第4四条、第10条、第11条、第12条、第19条第4項の規定に違反している場合、又は欺瞞的な手段若しくはその他の不正な手段で登録された場合は、商標局は当該登録商標の無効宣告を行う。その他の事業体又は個人は、商標評審委員会に当該登録商標の無効宣告を請求することができる。

商標局が登録商標の無効宣告を決定したときは、書面で当事者に通知しなければならない。当事者が商標局の決定に不服であるときは、通知を受領した日から15日以内に、商標評審委員会に不服審判を請求することができる。商標評審委員会は、請求を受領した日から9ヶ月以内に決定を行い、書面で当事者に通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、3ヶ月間延長することができる。当事者が商標評審委員会の決定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に人民法院に提訴することができる。

その他の事業体又は個人が商標評審委員会に登録商標の無効宣告を請求するときは、商標評審委員会は、請求を受領した後に書面で関係当事者に通知し、期間を定めて答弁を提出させなければならない。商標評審委員会は、請求を受領した日から9ヶ月以内に、登録商標の維持又は登録商標無効の宣告をする裁定を下し、書面で当事者に通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、3ヶ月間延長することができる。当事者が商標評審委員会の裁定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に、人民法院に提訴することができる。人民法院は、商標裁定手続の相手方当事者に対し、第三者として訴訟に参加することを通知しなければならない。

 

第45条 既に登録された商標が、本法第13条第2項及び第3項、第15条、第16条第1項、第30条、第31条、第32条の規定に違反した場合、商標の登録日から5年以内に、先行権利者又は利害関係者は、商標評審委員会に当該登録商標の無効宣告を請求することができる。悪意のある登録であるときは、馳名商標所有者は、5年間の期間制限を受けない。

商標評審委員会は、登録商標の無効宣告の請求を受領した後に書面で関係当事者に通知し、期間を定めて答弁を提出させなければならない。商標評審委員会は、請求を受領した日から12ヶ月以内に登録商標の維持又は登録商標の無効宣告をする裁定を下し、書面で当事者に通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、6ヶ月間延長することができる。当事者が商標評審委員会の裁定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に、人民法院に提訴することができる。人民法院は、商標裁定手続の相手方当事者に対し、第三者として訴訟に参加することを通知しなければならない。

商標評審委員会は、前項の規定により無効宣告請求を審査する過程において、関係する先行権利の確定が人民法院で審理中、又は行政機関で処理中の別事件の結果を根拠としなければならないときは、審査を中止することができる。中止の原因が解消された後は、審査手続を再開しなければならない。

 

第46条 法定期間が満了しても、当事者が商標局による登録商標無効宣告の決定に対して不服審判を請求しないとき、又は商標評審委員会による不服審判決定、登録商標維持若しくは登録商標無効宣告の裁定に対して人民法院に提訴しないときは、商標局による決定又は商標評審委員会による不服審判決定、裁定は効力を生じる。

 

第47条 本法第44条、第45条の規定により無効宣告された登録商標については、商標局が公告し、当該登録商標専用権は初めから存在しなかったものとみなされる。

登録商標の無効を宣告する決定又は裁定は、無効宣告される前に人民法院が下し且つ既に執行された商標権侵害事件の判決、裁定、調停書及び工商行政管理部門が下し且つ既に執行された商標権侵害事件の処理決定、並びに既に履行された商標譲渡又は使用許諾契約に対しては遡及効を有しない。ただし、商標権者の悪意により他人に与えた損害は、賠償しなければならない。

前項の規定により商標権侵害の賠償金、商標譲渡料、商標使用料を返却しないことが明らかに公平原則に反するときは、全部又は一部を返却しなければならない。

 

第6章 商標使用の管理

第48条 この法律でいう商標の使用とは、商品、商品の包装若しくは容器及び商品取引書類上に商標を用いること、又は広告宣伝、展示及びその他の商業活動中に商標を用いることにより、商品の出所を識別するための行為をいう。

 

第49条 商標権者が登録商標を使用する過程において、登録商標、権利者の名義、住所又はその他の登録事項を許可なく変更したときは、地方の工商行政管理部門は、期間を定めて是正を命じる。期間が満了しても是正しないときは、商標局はその登録商標を取消す。

登録商標が使用許可された商品の普通名称となり、又は正当な理由なく継続して3年間使用されなかったときは、如何なる事業体又は個人も、商標局に当該登録商標の取消を請求することができる。商標局は、請求を受領した日から9ヶ月以内に決定を行わなければならない。特別な事情があり、延長することが必要な場合、国務院工商行政管理部門の許可を得て、3ヶ月間延長することができる。

 

第50条 登録商標が取消されたとき、無効宣告されたとき、又は期間満了しても更新されないときは、取消、無効宣告又は抹消の日から1年以内は、商標局は当該商標と同一又は類似する商標の登録を認めない。

 

第51条 本法第6条の規定に違反した場合、地方の工商行政管理部門は、期間を定めて登録出願するよう命じ、違法経営額が5万元以上の場合、違法経営額の20%以下の罰金を科すことができ、違法経営額がない、又は違法経営額が5万元未満の場合、1万元以下の罰金を科すことができる。

 

第52条 登録されていない商標を登録商標と偽って使用したとき、又は登録されていない商標を使用して本法第10条の規定に違反したときは、地方の工商行政管理部門はこれを差止め、期間を定めて是正を命じるものとし、かつ公表することができる。違法経営額が5万元以上のときは、違法経営額の20%以下の罰金を科すことができ、違法経営額がない、又は違法経営額が5万元未満の場合、1万元以下の罰金を科すことができる。

 

第53条 本法第14条第5項の規定に違反した場合、地方の工商行政管理部門は是正を命じ、10万元の罰金を科す。

 

第54条 登録商標を取消す又は登録商標を取消さないという商標局の決定に当事者が不服であるときは、通知を受領した日から15日以内に商標評審委員会に不服審判を請求することができる。商標評審委員会は、請求を受領した日から9ヶ月以内に決定を行い、書面で請求人に通知しなければならない。特別な事情があり、延長することが必要なときは、国務院工商行政管理部門の許可を得て、3ヶ月間延長することができる。当事者が商標評審委員会の決定に不服であるときは、通知を受領した日から30日以内に、人民法院に提訴することができる。

 

第55条 法定期間が満了しても、当事者が商標局による登録商標取消の決定について不服審判を請求しないとき、又は商標評審委員会による不服審判決定について人民法院に提訴しないときは、登録商標取消の決定、不服審判決定が効力を生じる。

取消された登録商標は、商標局が公告し、当該登録商標専用権は、公告日から消滅する。

 

第7章 登録商標専用権の保護

第56条 登録商標の専用権は、登録を許可された商標及び使用を認められた商品に限定される。

 

第57条 次の各号に掲げる行為のいずれかに該当するときは、登録商標専用権を侵害する。

(一)商標権者の許諾を得ずに、同一の商品にその登録商標と同一の商標を使用すること。

(二)商標権者の許諾を得ずに、同一の商品にその登録商標と類似の商標を使用し、又は類似の商品にその登録商標と同一若しくは類似の商標を使用し、容易に混同を生じさせること。

(三)登録商標専用権を侵害する商品を販売すること。

(四)他人の登録商標の標章を偽造若しくは無断で製造し、又は偽造若しくは無断で製造した登録商標の標章を販売すること。

(五)商標権者の許諾を得ずに、その登録商標を変更し、変更した商標を使用した商品を市場に投入すること。

(六)他人の登録商標専用権を侵害する行為に対して、故意に便宜を提供し、他人による登録商標専用権侵害行為の実施を幇助すること。

(七)他人の登録商標専用権にその他の損害を与えること。

 

第58条 他人の登録商標、登録されていない馳名商標を企業名称における商号として使用し、公衆に誤認を生じさせ、不正競争行為を構成しているときは、「中華人民共和国反不正当競争法」により処理する。

 

第59条 登録商標中に含まれる本商品の普通名称、図形、型番、若しくは商品の品質、主要原材料、機能、用途、重量、数量及びその他の特徴を直接に表すもの、又は含まれる地名について、登録商標専用権者は、他人の正当な使用を禁止する権利を有しない。

立体標章の登録商標中含まれる商品そのものの性質により生じた形状、技術的効果を得るために必要な商品形状、又は商品に実質的価値を持たせるための形状について、登録商標専用権者は、他人の正当な使用を禁止する権利を有しない。

商標権者が商標登録を出願する前に、他人が既に同一又は類似の商品について、登録商標と同一又は類似し、かつ一定の影響力を有する商標を使用しているときは、登録商標専用権者は、当該使用者が元の使用範囲において当該商標を引き続き使用することを禁止する権利を有しない。ただし、適切な区別用標章を加えるよう要請することができる。

 

第60条 本法第57条に挙げた登録商標専用権侵害行為のいずれかがあり、紛争が生じたときは、当事者の協議により解決する。協議する意向がないとき、又は協議が成立しないときは、商標権者又は利害関係人は、人民法院に提訴することも、工商行政管理部門に処理を請求することもできる。

工商行政管理部門の処理により、権利侵害行為の成立が認定されたときは、即時に侵害行為の停止を命じ、権利侵害商品及び主に権利侵害商品の製造、登録商標の標章の偽造に用いられる器具を没収、廃棄し、違法経営額が5万元以上であるときは、違法経営額の5倍以下の罰金を科すことができ、違法経営額がないとき又は5万元未満であるときは、25万元以下の罰金を科すことができる。5年以内に商標権侵害行為を2回以上行っているとき、又はその他重大な情状を有するときは、重罰に処罰しなければならない。登録商標専用権侵害商品であることを知らずに販売した場合であって、当該商品は自らが合法的に取得したものであることを証明でき、かつ提供者について説明できる場合は、工商行政管理部門は、販売の停止を命じる。

商標専用権侵害の賠償金額に関する争議において、当事者は、処理を行う工商行政管理部門に調停を請求するができ、「中華人民共和国行政訴訟法」に基づき人民法院に提訴することもできる。工商行政管理部門の調停を経ても当事者が合意に達しないとき、又は調停書の効力発生後も履行しないときは、当事者は、「中華人民共和国民事訴訟法」に基づいて人民法院に提訴することができる。

 

第61条 登録商標専用権を侵害する行為に対して、工商行政管理部門は、法に基づいて調査、処分を行う権限を有する。犯罪の疑いがあるときは、直ちに司法機関に移送し、法に基づいて処理しなければならない。

 

第62条 県級以上の工商行政管理部門は、既に取得した違法嫌疑証拠又は通報に基づいて、他人の登録商標専用権の侵害嫌疑行為を処理する際に、次に掲げる職権を行使することができる。

(一)当事者を尋問し、他人の登録商標専用権の侵害に関する状況を取り調べること。

(二)当事者の侵害行為に関連する契約、領収書、帳簿及びその他の資料を閲覧、複製すること。

(三)当事者が、他人の登録商標専用権の侵害行為に係わったと疑われる場所を現場検証すること。

(四)侵害行為に関係する物品を検査すること。他人の登録商標専用権を侵害する物品であると証明する証拠があるときは、封印又は差し押さえてもよい。

工商行政管理部門が、法により前項に規定の職権を行使するときは、当事者は、これに協力し、服従するものとし、拒絶、妨害してはならない。

商標権侵害事件の調査・処理にあたり、商標権の帰属に争いがあるとき、又は権利者が同時に人民法院に商標権侵害訴訟を提起しているときは、工商行政管理部門は、事件の調査・処理を中止することができる。中止の原因が解消された後は、事件の調査・処理手続を再開又は終結しなければならない。

 

第63条 商標専用権侵害の損害賠償金額は、権利者が侵害により受けた実際の損失に基づいて確定する。実際の損失を確定することが困難な場合には、侵害者が侵害により得た利益に基づいて確定することができる。権利者の損失または侵害者が得た利益を確定することが困難な場合には、その商標の使用許諾料の倍数を参照して合理的に確定する。悪質な商標専用権侵害行為で状況が深刻な場合、上述の方法により確定した金額の1倍以上5倍以下で賠償金額を確定することができる。賠償金額には、権利者が侵害行為を制止するために支払った合理的な支出を含まなければならない。

人民法院は、賠償金額を確定するために、権利者が既に挙証に尽力しており、侵害行為に関する帳簿、資料を主に侵害者が握っている状況において、侵害者に、侵害行為に関連する帳簿、資料の提供を命じることができる。侵害者が提供しないか、又は虚偽の帳簿、資料を提供した場合は、人民法院は、権利者の主張及び提供した証拠を参照して賠償金額を決定することができる。

権利者が侵害により受けた実際の損失、侵害者が侵害により得た利益、登録商標の使用許諾料を確定することが困難な場合には、人民法院は侵害行為の状況に応じて500万元以下の賠償を与える判決をする。

人民法院は商標紛争事件を処理する際、権利者の請求により、登録商標を詐称した商品について、特別な場合を除き、廃棄処分を命じる。主に登録商標を詐称した商品の製造に用いられる材料、工具の廃棄を命じ、且つ補償を与えない。或いは、特別な状況において、上記の材料、工具の市場への流通の禁止を命じ、且つ補償を与えない。

登録商標を詐称した商品を、単に詐称した商標を取り除いただけで市場に流通させてはならない。

 

第64条 登録商標専用権者が賠償を請求し、被疑侵害者が登録商標専用権者は登録商標を使用していないとの抗弁を行った場合、人民法院は、登録商標専用権者に、これまで3年以内にその登録商標を実際に使用している証拠を提供するよう求めることができる。登録商標専用権者が、これまで3年以内に、当該登録商標を実際に使用していることを証明できないとき、又は侵害行為によりその他の損失を受けたことを証明できないときは、被疑侵害者は、損害賠償責任を負わない。

登録商標専用権侵害商品であることを知らずに販売した場合であって、当該商品は自らが合法的に取得したものであることを証明でき、かつ提供者について説明できる場合は、損害賠償の責任を負わない。

 

第65条 商標権者又は利害関係人は、他人がその商標専用権の侵害行為を行っていること又は行おうとしていることを証明する証拠を有しており、これを直ちに制止しなければ、その合法的権益に回復しがたい損害を与えるときは、法に基づき、訴訟提起前に人民法院に関連行為の差止め命令と財産保全措置を行うよう請求することができる。

 

第66条 侵害行為を差止めるために、証拠が失われる可能性があるとき、又は今後の取得が困難になるときは、商標権者又は利害関係人は、法に基づいて、訴訟提起前に、人民法院に証拠保全を請求することができる。

 

第67条 商標権者の許諾を得ずに、同一商品にその登録商標と同一の商標を使用し、犯罪を構成するときは、被侵害者の損失を賠償する他に、法により刑事責任を追及する。

他人の登録商標の標章を偽造若しくは無断で製造し、又はその偽造若しくは無断で製造した登録商標の標章を販売することにより犯罪を構成するときは、被侵害者の損失を賠償する他に、法により刑事責任を追及する。

登録商標を詐称した商品と知りながら販売することにより犯罪を構成するときは、権利者の損失を賠償する他に、法により刑事責任を追及する。

 

第68条 商標代理機構に次の各号に掲げる行為のいずれかがあるときは、工商行政管理部門は、期間を定めて是正を命じ、警告を与え、1万元以上10万元以下の罰金を科す。直接責任を負う主管者及びその他の直接責任を負う者に警告を与え、5千元以上5万元以下の罰金を科す。犯罪を構成するときは、法により刑事責任を追及する。

(一)商標関連事項の手続き中に、法的文書、印章、署名を偽造、変造し、又は偽造、変造した法的文書、印章、署名を使用すること。

(二)他の商標代理機構を中傷する等の手段により商標代理業務の誘致をし、又はその他の不正な手段により商標代理市場の秩序を乱すこと。

(三)本法第4条、第19条第3項、第4項の規定に違反すること。

商標代理機構に前項に定める行為があるときは、工商行政管理部門は、信用記録に記載する。状況が深刻な場合、商標局、商標評審委員会は、同時にその商標代理業務の受理停止を決定し、かつ公告することができる。

商標代理機構が、誠実信用の原則に違反し、委託者の合法的利益を侵害したときは、法により民事責任を負うものとし、商標代理業界組織は、行政規則の規定により懲戒を与える。

悪意による商標登録出願に対しては、状況により警告、罰金等の行政処罰を与える。悪意による商標訴訟の提起に対しては、人民法院が法に基づき処罰を与える。

 

第69条 商標の登録、管理及び不服審判業務に従事する国家機関職員は、公正に法を執行し、廉潔にして自律を保ち、職責に忠実であり、文明的なサービスを提供しなければならない。

商標局、商標評審委員会並びに商標登録、管理及び不服審判業務に従事する国家機関職員は、商標の代理業務及び商品の生産活動に従事してはならない。

 

第70条 工商行政管理部門は、内部監督制度を整備・充実させ、商標登録、管理および不服審判業務を担当する国家機関職員が法律および行政法規を執行し、かつ規律を遵守している状況について、監督・検査を行わなければならない。

 

第71条 商標登録、管理および不服審判業務に従事する国家機関職員が、職務を怠り、職権を濫用し、私情により不正を行い、違法に商標登録、管理または不服審判事項の手続きを行い、当事者から財物を受け取り、不正な利益を図り、犯罪を構成する場合には、法により刑事責任を追及する。犯罪を構成しない場合であっても、法により処分を科す。

 

第7章 附則

第72条 商標登録出願及びその他の商標事務手続をするときは、手数料を納付しなければならない。具体的な手数料の基準は、別に定める。

 

第73条 本法は、1983年3月1日より施行する。1963年4月10日に国務院が公布した「商標管理条例」は、同時に廃止する。その他の商標管理に関する規定が本法と抵触するものは、同時に失効する。

この法律の施行前に既に登録された商標は、引き続き有効とする。

 

※本資料は、弊所が原文に基づいて作成した参考訳です。

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